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米FRBの利上げにおけるFFレートと米ドルの関係|香港保険・オフショア投資情報

2023.02.06

その他金融情報

米FRBの利上げにおけるFFレートと米ドルの関係

米連邦準備制度理事会(FRB)は2023年2月1日、基準金利をわずか0.25%引き上げるという注目すべき行動を取りました。フェデラルファンドレート(FFレート)※1は現在4.5%~4.75%の目標範囲内にあり、中央銀行による一連の引き上げの中で最新の引き上げとなりました。また、連邦公開市場委員会(FOMC)は声明文の中で、「目標範囲内での継続的な引き上げの必要性が依然としてある」という見方を示しています。

インフレはFRBにとって最も重要な課題であり、中央銀行は最新の声明で、「インフレはいくらか緩和されたが、依然として高い水準にある 」と指摘しました。FRBはインフレを抑えるべく、利上げを継続することを目標としています。中央銀行はインフレを抑制することを目標としており、今回の利上げはこの目標達成への強い意向を示しています。

下の表は、2022年以降、FRBが利上げを行うたびに、米ドルのレート(ドルインデックス、通称DXYで測定)がどのように変化したかを示したものです。

 

FOMC開催日程 金利上昇率(%) FFレート(目標範囲) DXYの推移
2022年3月16日 0.25% 0.25~0.50%
2022年5月4日 0.5% 0.75~1.00% 4.17%
2022年6月15日 0.75% 1.50~1.75% 2.28%
2022年7月27日 0.75% 2.25~2.50% 1.54%
2022年9月21日 0.75% 3.00~3.25% 4.59%
2022年11月2日 0.75% 3.75~4.00% 0.69%
2022年12月14日 0.5% 4.25~4.50% -7.58%
2023年2月1日 0.25% 4.50~4.75% -2.36%

 

最初の利上げは2022年3月16日、2回目の利上げは2022年5月4日で、この間DXYは4.17%上昇しました。2022年11月2日の0.75%利上げまでは利上げのたびに米ドル高が進み、その後DXYは7.58%急落しました。また、2022年12月14日の0.5%利上げ後も、DXYは2.36%下落しました。

FRBの声明が、利上げがすぐに終了することを示唆していない、且つインフレが緩和していることから、おそらく0.25%の利上げが継続され、それ以上にはならない可能性が高いでしょう。従って、上の表の結果から、3月21-22日のFOMCまで米ドルが高まる可能性はかなり低いでしょう。

※1 FFレート(フェデラル・ファンドレート)とは、米国の中央銀行である連邦準備銀行の統括機関である連邦準備制度理事会(FRB)が、短期金融市場を操作する目的で調整する政策金利のこと。金利の変更は連邦公開市場委員会(FOMC)で決定されます。

 

 

 

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