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米ドル安の恩恵を受けるには?|香港保険・オフショア投資情報

2023.01.26

その他金融情報

米ドル安の恩恵を受けるには?

2022年第1四半期から第3四半期にかけて強く上昇した後、2022年第4四半期以降、他の世界の通貨に対する米ドルの価値(米ドル指数、通称DXY)は徐々に弱くなっています。2023年初頭も米ドルの下落基調は続いています。2023年1月中旬時点で、DXYは年初来で約1.37%下降しました。

世界経済の見通しが改善し、インフレに対する不透明感が薄れるにつれて、米ドルの魅力が低下しています。米国が最近発表した経済データはインフレ率の低下を反映しており、市場は米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げペースをさらに減速させると予想しています。これは、米ドルのパフォーマンスにとって引き続き不利に働くと予想されます。

その結果、米ドルの空売りがにわかに人気を集めており、投資家はより良いリターンを得られる他の投資先を探しています。長年、投資家の安全な投資先であった米ドルは、他の通貨や株式、債券の魅力が増すにつれて、その魅力を失いつつあります。

株式市場では、米ドルが下落した際には、新興国株式が先進国株式を常に上回ってきました。2002年以降、MSCI新興国市場インデックスは、DXYがマイナスの場合、常にMSCIワールド・インデックスを上回っています。そのパフォーマンスを下表に示します。

米ドル対MSCIリターン

2023年1月17日現在、MSCI新興国市場インデックスとMSCIワールド・インデックスの年初来リターンはそれぞれ7.42%と5.14%です。2.28%上回っただけで、過去の平均16.62%と比較すると相対的に小さい水準です。したがって、2023年の残りの期間、新興国株式が先進国株式をさらに上回ったパフォーマンスを出す可能性はまだ高いと考えられます。

全体として、米国の金融政策が米ドルにとって不利な状況が続けば、DXYは下落基調を続ける可能性があり、その逆もまた然りです。DXYの年初来リターンがプラスに転じると、新興国株式が反転し、先進国株式を下回る可能性があるため、投資家は注意深く状況を見守る必要があります。

 

 

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