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【香港】アジアの主要金融ハブとしての地位を再確認|香港保険・オフショア投資情報

2025.10.03

その他金融情報

【香港】アジアの主要金融ハブとしての地位を再確認

香港の金融市場は新たな力強さと回復力を示しており、香港が依然として投資資金にとって最も魅力的な目的地の一つであることを世界の投資家に明確に伝えています。株式市場、金融政策、越境資金フローにおける最近の動向は、香港がアジアにおけるグローバル金融の玄関口としての地位を堅持していることを裏付けています。

活発な新規上場活動が市場の勢いを回復させる

香港のIPO市場は活力を取り戻し、老舗大手企業と革新的な企業の双方を惹きつけています。EC大手JD.comの中核子会社である京東工業(JingDong Industrials)は、今年後半に香港で5億米ドル規模のIPOを準備中です。一方、奇瑞汽車(Chery Automobile)は2025年9月25日に香港証券取引所への上場を成功させ、10億米ドル超を調達しました。これは今年香港で最大規模の新規上場案件の一つとなった。奇瑞の好調な上場と、今後控える堅調な案件パイプラインは、国際的な資金調達と認知度向上を目指す企業にとって、香港が選ばれる上場地としての魅力を示しています。

成長志向の金融政策が市場を支える

香港金融管理局(HKMA)は米連邦準備制度理事会(FRB)に続き、基準金利を25ベーシスポイント引き下げ4.50%としました。約1年ぶりの利下げとなり、企業や個人の資金調達コスト軽減が期待されます。投資家にとって、この政策転換は株式・債券・不動産市場にとってより支援的な環境を提供すると同時に、香港が為替相場制度下で金融安定を維持する能力に対する信頼を強化するものです。

グローバル銀行、香港での存在感を強化

ドイツ銀行、JPモルガン、シティグループ、スタンダードチャータード、DBSなど、主要なグローバル金融機関が香港での事業基盤を積極的に強化しています。取引件数の増加と新規上場案件の拡大を受け、これらの企業は香港における人員とリソースを増強中です。こうした新たな取り組みは、投資銀行業務、資産運用、企業金融における地域ハブとしての香港の役割に対する強い信頼の表れと言えます。

オフショア人民元市場は拡大を続けている

香港の世界有数のオフショア人民元(RMB)ハブとしての主導的地位がさらに強化されました。香港の人民元建て貸出残高は約8400億元まで急増し、わずか3年前の水準の3倍以上に達しました。点心債市場も活況を呈しており、2025年上半期の発行残高は前年同期比約60%増の1兆2700億元に達しました。こうした流動性の深化は香港の人民元エコシステムを強化するだけでなく、世界の投資家に中国通貨と固定利回り商品への比類なきアクセス機会を提供しています。

世界的な投資家にとっての確かな展望

これらの動向を総合すると、香港の金融市場が確かな回復を見せていることが浮き彫りになります。活発な新規株式公開(IPO)活動、成長支援型の金融環境、グローバル銀行の積極的な参入、拡大するオフショア人民元市場——これらすべてが、香港が単に回復力があるだけでなく、戦略的重要性を増している金融センターであることを示しています。

外国投資家にとって、香港は他では得難い価値を提供し続けています。世界トップクラスの金融インフラ、グローバル資本と中国資本の両方へのアクセス、そして革新的な金融商品を支えるダイナミックなプラットフォームです。香港が回復を加速させ新たな機会を捉える中、世界有数の金融ハブとしての将来に対する信頼はかつてないほど強固なものとなっています。

 

 

 

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