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2023年は円高が進む?米ドルの行方は?|香港保険・オフショア投資情報

2023.01.16

その他金融情報

2023年は円高が進む?米ドルの行方は?

2022年は、米国連邦準備制度理事会(FRB)の急速な利上げもあり、ドル高円安が急速に進みました。

年初は113円台だった円は、10月20日には150円まで円安が進み、1990年8月以来およそ32年ぶりの円安水準を更新しました。
円安の動きに歯止めがかからない状況を受け、政府・日銀は9月22日と10月21日にドル売り円買いの2度の為替介入を行いました。2度目の為替介入後、円相場は少しずつ円高傾向に振れ、12月初旬には135円台まで戻りました。

そして12月20日、日銀は金融政策決定会合で大規模緩和を修正する方針を決め、長期金利の許容幅を0.25%から0.5%に拡大したことで、株価は一時800円超も急落し、円相場は136円から131円まで大きく円高が進む結果となりました。

2022年ドル円相場の推移

2022年、米ドルは市場のパフォーマンスで最も重要な役割を果たしました。FRBは金利を急速に引き上げ、米国債利回りを高水準に押し上げ、高金利を享受するために米ドルを買う投資家を引き付けました。また、昨年は市場の変動が大きかったため、米ドルは安全資産として機能しました。投資家がドルを買うと資産や通貨が売られ、資産価格や外貨が下落しました。

2023 年に入ってからも、米ドルの強さは米国のインフレと投資家のリスク志向度に左右されます。インフレは長引くかもしれませんが、2023年を通して緩和される可能性が高く、FRBはあまり積極的に金利を引き上げることはないでしょう。一方、2023年に世界経済が後退する可能性があるため、投資家のリスク志向度が下がり、米ドルは再び安全資産として機能するかもしれません。しかし、米国が景気後退に陥りそうになれば、FRBは金利を据え置くかもしれません。また、本当に不況に陥れば、利下げに転じる可能性もあるでしょう。

結論として、今年の米ドルは昨年よりも上昇圧力が弱まる見込みです。市場の不確実性とインフレが続く可能性があるため、短期的にはドル高が続くかもしれません。しかし、2023年後半には、インフレが落ち着き米国経済は減速する可能性があるため、米ドル安になることが予想されます。

 

 

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